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 マネーコンテンツ  2016.12.26

良質なマネーコンテンツを構築するための3つのポイント

 

 
 DeNAのヘルスケア情報サイトWELQの問題が明るみになり、サイトが非公開にされたちょうどそのタイミング。偶然にも前回の記事「コンテンツSEOがもたらすジレンマ」をアップしていました(本サイトがオープンした日がたまたま重なっただけですが・・・)。
 
 その記事にも書きましたが、私たちの専門分野であるマネーコンテンツの場合、検索で上位表示される記事は“良質”とは思えないことも多々あります。前回の記事と同様な内容もありますが、良質なコンテンツを構築するうえで大切なポイントをまとめてみました。

昔のマネーサイトの方が良質だった?

 ペンギンアップデート、パンダアップデート以降、“Google先生”が上位表示するマネーサイトの質が上がってきているのは事実です。それでも、誤った内容や誤解を与える内容が散見されます。マネーに関する情報がWebで配信されはじめた2000年ごろからずっとマネーサイトを見ていますが、昔のマネーサイトの方が良質だったと思います。
 
 良質ではないコンテンツが散見される理由として、ライバルサイト(アフィリエイト目的のサイトを中心に)が増え、検索エンジンで上位表示されなければ商売が始まらないという現実、成果報酬型の広告ビジネスが増え、集客や送客に傾斜しすぎるあまり、メディアとして良質な情報を提供する責務を忘れてしまった、などが考えられます。
 

書き手は誰?

 また、多くの記事を投入しなければならないので、予算や人的リソースの確保が難しく、安価に記事制作を外注しなければならないという物理的な原因もあるでしょう。マネーコンテンツに限って言えば、安価な記事の利用はハイリスク・ローリターンです。なぜなら、相応のフィーを支払わなければ、マネーコンテンツに必要な専門性と正確性が担保された記事を手に入れることができないからです。
 
 お金の分野は金融業務の従事者、金融実務経験者、金融の分野に特化したライターなどでなければ専門性と正確性を担保した記事を書くことができません。よって相応のフィーを払う必要があります。また、編集やディレクションを担当する人にもある程度の知見は必要です。わかりやすく読みやすい記事でも正確性がなければ、誤認やミスリードが起きてしまいます。制作工程において、その道のプロに外注する必要があるわけですから、一本数千円といった単価の原稿に良質さや正確さを期待することはできないでしょう。どの分野でも誰が書くか、は重要ですが、マネーの分野は特に専門性と正確性を担保できる人が書く(あるいは仕切る)ことが重要なのです。
 

良質なマネーコンテンツを構築するには?

 では、良質なマネーコンテンツを構築するためにはどうすればよいのでしょうか。筆者のこれまでの経験をもとに、絶対に抑えておきたい3つのポイントを紹介します。
 

1.情報系か実務系かで適任者は異なる

 
 マネーコンテンツには大きく分けて「情報系」と「実務系」の2つのタイプがあります。情報系とはいわゆる時事記事で、世の中に周知されている事実情報を筆者のテイストでまとめたものです。例えば、最近の生命保険のトレンド、各銀行の住宅ローン金利動向など、ある程度の知見は必要ではあるものの、調査したり取材したりすることで得られる情報をまとめた記事です。
 
 一方、実務系とは、サービス、営業、取引、コンサルの実務のストーリーがベースとなった情報やコンテンツのことです(教材も含む)。これは実務(現場)を知らなくては書けません。診断ツールであってもその結果を導くロジックや結果のアウトプットは実務を知らなければつくることができません。また、なんらかのサービスや商品をレコメンドする記事もコンサル、販売実務の経験が必要でしょう。
 
 このように、同じマネーコンテンツでも書き手やつくり手に適切な人を選ばなければ良質なコンテンツはできあがりません。
 

 
 

2.専門家とライターをしっかり区別する

 
 記事制作の現場では書き手のことはライターと呼ばれますが、ライターとマネーの専門家とはしっかり区別する必要があります。マネーコンテンツの場合、“ライター”に依頼できるのは情報系のコンテンツだけです。もちろんそのライターは金融関係に明るい必要があるでしょう。実務系のコンテンツは専門家(実務家)にしか依頼できません。つまり実務経験者あるいは現役実務者にしかつくれません(資格を保有している、知識があるというだけでは不十分)。しかし専門家はライターではないため、文章のうまさやわかりやすさを求めるのではなく、必要な要素がちゃんと入っているかどうか、正確かどうかで実力を見極める必要があります。その実力があれば、あとは文章のプロであるライターや編集者がリライトするなどして仕上げることができます。専門家でかつ文章も上手な人はいますが希少です。
 
 さらに一歩踏み込むとすれば、書き手のことをよく知ることでしょう。専門家であってもライターであってもその人が金融関係のどの分野に強いか、どういったテイストのコンテンツが得意かなどを見極める必要があります。知見や経験が薄い分野になると、正確性が薄れたり、リアル感がなかったりするからです。書き手の専門分野は何か、どのようなアウトプットが得意かをこれまでの実績やお試し記事などで見極めることが大切です。
 

 
 
 

3.チェック体制

 
 以上のようなポイントから、マネーコンテンツのチーム編成は次のような体制が望ましいと考えます。

 
担当 役割
プロデューサー

全体統括

ディレクター

進捗管理

編集者

主に文章整理や表記ルール統一。金融用語に明るい人であればなおよい

ライター・専門家

情報系はライターが、実務系は専門家が基本。専門家書いた文章のフォローは、別のライターあるいは編集者が行う

監修者

その分野に明るい第三者。内容に正確性が欠けていないかをチェック

 
 金融機関がクライントの場合、窓口となるディレクターあるいはプロデューサーにも金融の知見があると望ましいでしょう。あるいは企画段階で専門家やライターが参加することで金融機関の担当者とのコミュニケーションが円滑になり、良質なコンテンツづくりができます。
 
 またコンテンツのチェック体制にも気を配りましょう。原稿の文章をチェックする編集者、内容の正確性をチェックする専門家(監修者)は必須です。クライアントが金融機関の場合は最終的にプロのチェックが入りますが、クライアントがメディアの場合には、内容の正確性についてはチェックしきれません。よって制作チームでしっかり担保できるような体制を組む必要があります。
 

ライター:石川英彦
HIDEHIKO ISHIKAWA

代表取締役
大学卒業後、就職することなく海外放浪へ。大好きなオートバイで北は「アラスカ・北極海」南は「アリゾナの砂漠」まで、北米を野宿しながら37,000キロ走破。帰国後、老舗ホテルでボーイの仕事し、サービス業とはなんたるかを学ぶ。あるきっかけで保険代理店の手伝いをしたことで金融の世界を知る。その“奇妙”な世界に疑問を感じ「お金に関する情報形成」「売り手と買い手がハッピーになる金融コンテンツづくり」をミッションとした、 株式会社マネーライフナビを設立(1996年)。FP(ファイナンシャルプランナー)の実務をこなしながら多数の金融コンテンツを手がける。2011年には エフピーリサーチアンドコンテンツ株式会社を設立。全国各地のご当地FP®︎による多数の意見を発信。ただいま、「金融を普通にする」ための起爆剤を充填中。 >>プロフィール
 

 

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